炎症性腸疾患(IBD)のひとつである潰瘍性大腸炎(UC)と特発性大腿骨頭壊死(ION)の人のちょっとした日々。
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派遣村

 年越し派遣村から続いていた派遣村この6月に解散になったみたいだ。500人超の登録だったにもかかわらず、就職出来たのは僅かに14人だけだったらしい。その派遣村村長・湯浅誠の著作。少し前毎日新聞で湯浅誠のインタビューが載っていたため、非常に興味を持ったのだ。

 インターネットに記事があった。「湯浅誠は現代のヒトラーになれるのか」。饒舌かつ雄弁であり、恐れを知らないというのは彼のことかもしれないけれど、毎日新聞の記事では湯浅誠はそのおいたちにおいて、内なる悪を言わずもがな抱えていた。彼の兄は障害者で小さいときから家にはヘルパーの人が来ており、彼らは自分と兄をひっくるめて一緒に遊んでくれた、という。彼の兄の車椅子を近く養護学校まで押していくのだが、彼よりも兄がそれを嫌がったという。さまざまな思いをかかえながら育った(だろう)湯浅誠は高校時代から吉本や柄木などの思想家の本を読みふけり、権威への抵抗を感じながらも、口で言っているだけではどうにもならない、と親に言われ東大法学部へと進学することになる。その後大学院博士課程まで進むのだが、父の死により母の介護などもあり退学することになる。その時恩師に言われた言葉が「君は愛されない性格だから気をつけなさい」とのことだ。確かにそうかもしれない。在学中よりホームレス支援などを行い現在特定非営利法人自立生活サポートセンターもやいの代表をしている。まだ若い。40ぐらいだったかと思う。
 彼が一貫して言うのは、派遣=自己責任では決してないということだ。何かを問われれば自己責任で終わらせてしまい、また当の本人も自己責任だと思っているこの循環を止めるべきだと言う。彼らは派遣をあえて選んだというよりも選ばなければならなかった存在であるということを言う。確かにそうなのかもしれない。そして派遣切り→生活保護にすぐ行ってしまうそれまでのセーフティネットの準備のなさを言っている。生活保護となると市民はなぜ真面目に働いている人の金で働いていない人を食わせねばならないのか、ということを言っていて、受給者のほうも生活保護だけには頼りたくないという変な意地みたいなのがある。湯浅が言うのはセーフティネットを準備することは無駄な経費でなく、必要経費と換算することで自らの首をもつなぐということだ、そうかもしれないなあ。明日は我が身ではないが、正社員まで調整されている今我が身は絶対に解雇されないという保証がどこにあろう。そして解雇ということに至らなくても、病気になってしまい、働けなくなるということは絶対にありえる。湯浅が言うのは病気で働けない人にはみんな同情するのは自分もなったことがあるからだ、しかし失業して働けない人には同情出来ない、自分がなってはいないからと言っている。まあその病気にも色々よるんだろうけど、病気だって同情があるかどうか疑問だと私は思う。経験から認識するのではなく、可能性から認識するのがきっと正しいのだろう。
 彼のキャリアならばそれこそキャリアとして生きていくことも可能だと思うけれど、ホームレスのサポートをしながら自分だけ食いぷちをつなぐなんてことはできなかった、とどこの企業で働いたことも彼はない。だから非常に貧乏してきたらしい。その姿って、本当にすごいと思うんだけどちょっとやそっとじゃ出来ないなぁ。最低自分が食えないとって絶対思うもんなぁ。

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